山形県酒田市の在来作物に紫折菜というのがあるらしい。
葉っぱや茎が赤紫色に着色する菜花の一種で中国の紅菜苔(こうさいたい)が原種のようだ。
時には寒風にさらされ、時には雪の下敷きになりながら、長い冬ごもりを終え春一番に食べられるのが折菜である。
クセがなく茎の部分はほんのりと甘みがあり、どこか山菜と同じようなおいしさを感じることが出来る。
秋に植えてから、ただひたすらほったらかしていた我が家の畑の折菜もにょきにょきと脇芽を伸ばし葉も15cm程に大きくなったのでいよいよ収穫してみる。
どことなく茎や葉の根元が紫がかっているような気がするのだが、紫折菜の種が微妙に混ざっているのか、それともただこういう色なのかは僕にはわからない。
それでも、この折菜も元々は庄内で育てられていたものの種を分けてもらい、繰り返し採種、栽培されてきているものだそうだ。
おひたしにして醤油をちょっとかけて食べてみる。
ようやく春かと思ったけれど、今年の冬は粘り強かった。